ブックタイトル観劇サポートガイド
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観劇サポートガイド
(3)最新技術の導入1聴覚障害者用集団補聴装置近年建設された公立ホールは、難聴者向けの補聴装置を取り付けている。従来の方式は、ループアンテナを客席の床下に敷設するヒアリングループシステムが採用されていた。この方式はアンテナ線に囲まれたエリア内では難聴者の補聴器で舞台の音声がクリアに聴こえる。最近ではFM電波や赤外線を使用する方法が開発されており、サービスエリアが広いことや工事が簡単なこと、機器の更新に対応しやすいことなどから、これらの方式が採用される事例が増えている。2字幕システムオペラや来日ミュージカルなど、原語で上演される作品の場合には、字幕を表示する装置が置かれる。舞台の上部にプロジェクションする方式や両サイドにLEDの電光表示板を置く方法があるが、舞台の視覚的演出の妨げにならず、かつ見やすい位置に、見やすい明るさで提供できることが求められる。これは難聴者にとっても鑑賞の助けになり、さらに状況の説明など、より多くの状況が提示されることが望ましい。また、文字情報を不要とする人びとの鑑賞の妨げにならない方法として、個人にのみサービスできるような小型の機器や眼鏡の中に文字情報を映せる機器などの開発も進んでいる。作品に関する文字情報は著作権とも関連するため、機器の整備と共にソフト面の問題も解決しなければならない。日本の上演方式を考えると、劇場側で整備するよりも、上演側で機器も含めて用意するほうが実情には適合しやすい。(4)国際化対応1サイン計画分かりやすさは利用を促進する大きな要因であり、サインの果たす役割は大きい。設計者には嫌われがちだが、当初からインテリアの一部としてデザインに取り込んでおく必要がある。また、情報の提示方法は、文字だけではなく、ピクトグラムやディジタルサイネージなど、だれにでも分かりやすい工夫が求められる。国際化社会の中で、外国人の来日も増えており、外国語対応も求められている。英語だけではなく、中国語、韓国語を加えた4か国語に対応する例も増えてきている。-36-