ブックタイトル観劇サポートガイド

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概要

観劇サポートガイド

劇場施設におけるアクセシビリティ向上の取組み(1)はじめに1すべての人びとに開かれた劇場シアターアクセシビリティを高めるには、なによりもまず施設面での配慮が重要である。劇場は実演芸術を鑑賞するための施設であるから、演技がよく見える、音が良いといった鑑賞条件の良さが最優先であり、非日常的なハレ舞台としての華やかさといった要素も大切である。しかし、それ以前に安全であることはもちろん、安心して過ごせる施設であることが求められる。劇場、音楽堂等は愛好家や文化芸術活動を行う一部の市民のものと思われがちだが、これからの劇場は「年齢や性別、個人を取り巻く社会的状況等にかかわりなく、全ての国民」のための場でなければならないし、その実現に向けて、すべての人々を受け入れることが出来るように設計段階から十分に配慮しなければならない。2劇場施設の特異性劇場の設計には建築基準法、建築安全条例、消防法、興行場法などのさまざまな法律や条例があり、座席の前後間隔や通路の幅、扉の位置や客席の明るさ、客用トイレの便器数などが、細かく規定されている。さらに、スロープの勾配や車いす席の設置など、福祉のまちづくり条例やバリアフリー法によって、障害者にとっても利用しやすい施設とするための規定がある。舞台の鑑賞条件を良好に保ちながら、これらの法規制や障害者対応を行うことは容易なことではなく、矛盾する要求をいかに解決するか、様々な知見や先進事例、最新設備機器の情報などを収集しながら、建築家は試行錯誤を繰り返し、最良の施設づくりに取り組んでいるところである。-33-