ブックタイトル観劇サポートガイド

ページ
24/44

このページは 観劇サポートガイド の電子ブックに掲載されている24ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

観劇サポートガイド

制作・運営編1)劇場に求められる役割とは何か1960年には800席を超す大規模ホールが全国に80程度しかなく、多くの地方都市には大規模ホールがひとつもないという状況にありました。以降、1980年代を中心に多くの市民会館や芸術劇場が建設されました。当初、劇場に求められる評価は「いかに良質な芸術を市民に届けるか」といった『芸術的評価(価値)』でした。その後、経済成長が停滞しつつあった1990年代後半以降、行政の無駄遣いに対する批判を背景に地方自治法の改正による指定管理者制度が導入(2003年)され、集客数や稼働率、達成度、効率性、実績評価、必要性、公平性、収益率といったあらゆる評価が指標となり、『経済的評価(価値)』も劇場に求められるようになりました。そして現在、劇場に求められる役割は、地域社会にかかわるすべての人が文化や芸術を通じて交わることのできる拠点的役割「社会包摂機能」であるとされています。劇場は、『社会的評価(価値)』が求められる時代になったのです。2014年4月、障害者差別解消法が施行され、「障害を理由とする差別の禁止」と「障害者への合理的配慮」が法律で定められました。2015年5月には、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて「文化芸術の振興に関する基本的な方針」(第4次基本方針)が閣議決定され、我が国が目指す文化芸術立国の姿として“あらゆる人々が鑑賞や創作に参加できる機会がある”という一文が掲げられています。劇場は、「だれもが参加できる環境づくり」を実践していかなければならないのです。-23-