ブックタイトル観劇サポートガイド

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概要

観劇サポートガイド

訪問インタビュー【加藤健一事務所】98年の公演から、長い間、視覚障害者のお客様を対象とした事前舞台説明会に取り組んでいらっしゃる加藤健一事務所様。今回は主宰の加藤健一様に、直接お話をお伺いする機会を頂きました。(舞台説明会を始めたきっかけは?)お芝居の内容が分かりやすいと言って、舞台説明会に取り組む以前から、観に来て下さる視覚障害者の方が多かったのですが、その中で、観劇後に衣装の色を教えて欲しいという質問を受けました。目の不自由な方でも、色の知識があり、色が分かるという事を知り、当事者の方達とお話して色々教えてもらううちに、これは事前の舞台説明会をやらなければと思いました。(取り組み方法は?)以前、俳優教室という俳優の養成所を行っていたので、その時の生徒、卒業生などに声をかけ、ボランティアでお願いしています。まずは舞台説明会用の台本作りから。舞台説明会と言っても、30分近くずっと座ったままでいて頂く訳ですから、しっかりしたものを作らなければなりません。楽しい見世物として、本編の他におまけもあると捉えて頂くよう、稽古の時から一緒に入り工夫しながら作ってもらっています。(工夫している点、難しい点は?)色をお伝えするのはそんなに難しくないのですが、場面転換がある時や、台詞が無くても客席から笑いが起こるシーンなどもある為、どこまでを伝えて、どこまでがネタバレにならないかなどが、とても難しく、常に悩みどころです。そのギリギリのところまで工夫して説明しています。-13-